Eagles Discography

■ EAGLES -イーグルス・ファースト-

EAGLES/EAGLES

イーグルスのデビューアルバム。初期の代表曲、「テイク・イット・イージー」が収録されている。 TV東京のバラエティ番組のテーマ曲になっているため、イーグルスの曲で最近、もっとも耳にする機会の多い曲だろう。

個人的には、4曲目の「Most of Us Are Sad(哀しみの我等)」が最も、好きなナンバー。改めて彼らの軌跡を辿ってみると、「気楽にいこうぜ!」と歌う、ジャクソン・ブラウンとグレン・フライの共作、「テイク・イット・イージー」ではなく、「俺たちはほとんどが哀しいんだ・・・。ただ、それを見せないだけ」とランディ・マイズナーが歌う、グレン・フライ作曲の、この曲こそ、当時のイーグルスの本当の心境を表しているように思える。

■ DESPERADO -ならず者-

EAGLES/DESPERADO

西武開拓時代の実在のギャング団(ならず者)に自分たちをなぞらえたコンセプトアルバム。 時代の流れを肌で感じながらも、己の生き様を貫こうとする不器用で孤独な男たち・・・。 そんな男の哀しい生き様(死に様か?)とそのかすかな未来への希望を描いている。 これは、まるで、後のイーグルスのようである。2作品目にして、自分たちの行く末を見通していたのだろうか?

このアルバムを聴いていると、「負けると分かっていても、男は戦わなければならないときがある」というキャプテン・ハーロックのセリフを思い出してしまう。イーグルスを代表する名バラード、「テキーラ・サンライズ」、「ならず者」が収録されている。「ならず者」は、リンダ・ロンシュタット、カーペンターズ、佐藤竹善、KOKIA、平井堅らが、カバーしているPOPS&ROCKスタンダード。もっとも好きなのは、ラストを飾る、「ドゥーリン・ドルトン〜ならず者(リプライズ)」。グレン&ヘンリーという、イーグルスのレノン&マカットニーに、ジャクソン・ブラウン、J.Dサウザーを加えた、テキーラ・サーキット最強の4人組の共作だ。

■ ON THE BORDER -オン・ザ・ボーダー-

EAGLES/ON THE BORDER

前2作品のプロデューサーである、グリン・ジョンズから、ビル・シムジクへプロデューサーが交替し、新ギタリスト・ドン・フェルダーを迎えた、サード・アルバム。 イーグルスは、今後、カリフォルニアのカントリー・ロックバンドから、全米を代表するロックバンドへと変貌を遂げていくのだが、その過渡期の音楽的成果を収録したアルバム。 タイトルの「ON THE BORDER」が象徴的だ。 カントリー調のナンバーから乗りの良いロックナンバーまでがバランスよく収録されている。 メンバーの持ち味が、最も融合されたアルバムといえるのではないだろうか。

管理人は、バーニーが「グラム・パーソンズ」にささげた「MY MAN」、トム・ウェイツのカバー曲、 「OL'55」が好み。どちらも、イーグルスの全キャリアを通じて、最も好きな曲。

■ ONE OF THESE NIGHTS -呪われた夜-

EAGLES/ONE OF THESE NIGHTS

グループ初の全米NO.1を達成したアルバム。このアルバムで、イーグルスは、スーパーグループの仲間入りを果たした。 アルバムごとに、別のバンドのごとく、進化&変貌を遂げてきた、「イーグルス」だが、3rdから4thへの変化がもっとも大きかったのではないだろうか? 「イーグルス」は、「爽やかさ」や「「男臭さ」を漂わせていたが、クールさとは、縁が無かった気がする。しかし、このアルバムでは、一転してクールさを漂わせている(特にタイトル曲「呪われた夜」、「TOO MANY HANDS」)。

ドン・ヘンリーが、後に「俺たちは、個人としての、プロとしての人生を曲の中に混合するようになっていた」と語っているように、サウンド面だけでなく、歌詞についても、大きな変化が見られる。それは、「音楽業界の中で生きる、自分たちの心境を歌った内省的な内容」が目立つようになってきたことである。「夢が実現したら何ができる。思っていたものと違っていたら」という、「アフター・スリル・イズ・ゴーン」の一節は、その最たるものである。

「彼らの夢の先にあったものが、何だったのか?」 それは、次作の「ホテル・カリフォルニア」で明らかになる。

■ HOTEL CALIFORNIA -ホテル・カリフォルニア-

EAGLES/HOTEL CALIFORNIA

イーグルスの最高傑作にして、ロック史に残る名盤中の名盤。 特にタイトル曲「ホテル・カリフォルニア」は、イーグルスの地位と名声を世界の頂点へと導いた。 ロックスターとしての成功、アメリカンドリームを夢見て、カリフォルニアに集まった若者によって結成されたイーグルス。成功への道を走りつづけてきた、彼らの夢は、前作「呪われた夜」によって達成された。しかし、その成功の先にあったものとは・・・。

「1969年以来、スピリッツ(精神・魂)を切らしている」、 「いつでもチェックアウトできるが、決して離れられない」 と、LAの音楽ビジネスから、アメリカ合衆国の退廃と虚栄、そして、 自分たち自身およびアメリカ国民の宿命を歌ったと思われる、タイトル曲「ホテル・カリフォルニア」。

「スターとして成功し、もてはやされているが、そんなものは、今だけさ・・・。 いずれ、他の誰かに取って替わられてしまう・・・」と音楽業界の使い捨て体質と移り気なファン、そして自分たちの終わりについて歌った、「ニュー・キッド・イン・タウン」。

「成功して金はあるけれど、不幸な人間のライフスタイル」を歌う、「駆け足の人生」。

「カリフォルニアが、ネイティブ・アメリカンの虐殺の上に成り立っている血塗られた楽園である」と告発した、「ラスト・リゾート」。

彼らが夢見た成功と現実には、かなりの隔たりがあったようだ。

思えば、アメリカという国自体が、「大量生産・大量消費」、「使い捨て」、「大量破壊(しかも他国に対しても!!! )」という文化の国である。ヨーロッパから東海岸へ移住した白人が、虐殺と破壊の限りを尽くして、西海岸へと突き進みながら発展・成立したのがアメリカ合衆国、その西の最果てに生まれたのがカリフォルニアだ。フロンティア精神といえば聞こえがいい。しかし、開拓される側のネイティブ・アメリカンにとってはどうだったのか? 開拓など望んでいたのか? そんなカリフォルニア・アメリカの文化&来歴への疑問が、「ホテル・カリフォルニア」、「ラスト・リゾート」へつながっていったのだろうか。

このアルバムの桁外れの成功により、イーグルスは、世界的スターとなった。 しかし、このアルバムはすでにバンドが終わりに向かっていることを感じさせる哀しいアルバムでもある。彼らは、開拓者同様に、西の最果てに辿り着いてしまったのだから。夢見ていたアメリカン・ドリーム、そして、その夢の現実を知ってしまったのだから・・・。 「線香花火は消える間際」が、「太陽は沈む前」が最も美しい。このアルバムはそんな輝きと切なさを兼ね備えている。

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