Eagles Discography

■ THE LONG RUN -ロング・ラン-

EAGLES/THE RONG RUN

1979年9月、前作「ホテル・カリフォルニア」からおよそ3年を経てリリースされた、 事実上の最後のオリジナル・アルバム。

個人的には、最も聞く機会の少ないアルバム。 イーグルスらしさというものを最も感じないアルバムだからだろう。 イーグルスの十八番であったはずの軽快なカントリー調のナンバーは、すでにそこにはない。 かといって、「ホテル・カリフォルニア」、「呪われた夜」に代表されるような、 ツインギターが唸るようなハードな楽曲もない。アルバムジャケットも、カリフォルニアの黄昏を ひと目で理解できた「ホテル・カリフォルニア」とは、うって変って「真っ黒なジャケットに タイトルが記載されている」だけ・・・。

彼らは、前作「ホテル・カリフォルニア」を新しい音楽スタイルで超えようとしたのだろうか? それとも、超えるスピリッツは既になく、別のスタイルを消極的に選択したのだろうか? おそらく、後者なのだろう。自らの音楽スタイルへの自信すら失ってしまったのだろうか?

もう一つ気になるのが、「オーヴァー・プロデュース気味だなあ」と感じる楽曲が多いことだ。 プロデューサーのビル・シムジクが「いつ終わるとも知れないあら探しをしていた」と語っているが、 細かいところに気を取られ過ぎて、楽曲の勢いや軽快さを逆に殺いでしまったような印象を受ける。

マイナス面ばかり書いてしまったが、ティモシーの代表的バラード「言い出せなくて」、 ジョー・ウオルッシュの「IN THE CITY」は佳曲だと思う。 ラストを飾る「THE SAD CAFE」は、バンドのフェアウェル・ソング。アルバムの中で解散宣言して しまうところがイーグルスらしいといえば、イーグルスらしい。

■ LIVE -イーグルス・ライブ-

EAGLES/LIVE

80年に、サンタモニカで行われたコンサートを中心に収録した2枚組のライブ・アルバム。 一般的には、あまり評価の高くないライブ盤。

ただ、個人的には、最も思い出深いアルバムの1枚。理由は、「最初に買ったイーグルスのアルバム」 だから。「ホテル・カリフォルニア」が売り切れていたので、仕方なく買ったのだが、実はかなり のお気に入りのアルバム。「THE LONG RUN」、「HEARTACHE TONIGHT」、「DESPERADO」などは、 アルバムバージョンよりも良いと思うし、ランディのハイトーンボイスが素晴らしい「TAKE IT TO THE LIMIT」などは、アルバムバージョンを 遥かに上回っていると思う。

ラストの「TAKE IT EASY」の演奏後に、拍手と歓声が徐々にフェイドアウトしていくところなどは、胸に迫るものがある。

イーグルスの解説で有名な天辰保文氏は、「このアルバムを聞くたびに、ぼくは、夏という季節を 懐かしむような、ちょっぴり甘く、そしてちょっぴり苦い感傷に襲われる。イーグルスは、正しくそういうグループだった」と語っている。 僕がイーグルスに出会ったのも、このアルバムを買ったのも高校生の夏頃。 たしかに、「もう、夏も終わりか・・・」というような8月の終わりに聴くと良く似合う。

なぜかイーグルスのアルバムは、「楽しかった時間ももうすぐ終わりなのか・・・。なんか寂しいよね・・・。このまま、時間が止まってくれればいいのに。」という状況で聴くとマッチする。夏休みに海や山に行った帰りとか。一緒に行った仲間内に好きな異性がいる&出来てしまったときに聴くとさらに良く似合う。

「60年代の夢の終わりを70年代まで引き伸ばしてきたイーグルス」だからだろうか?

■ HELL FREEZES OVER -ヘル・フリーゼズ・オーバー-

EAGLES/HELL FREEZES OVER

1994年4月25/26日に、ワーナーのバーバンク・スタジオでMTVのプログラムのために、ライブ・レコーディングされた楽曲を中心に構成された、リユニオン・アルバム。

CDとDVDの2種類が出ているが、できれば両方。どちらかを選ぶならば、DVDを買うべき。 DVDばかり観ているので、そちらを解説すると・・・。

アコースティックセット、オーケストラとの共演、エレキセットの3部構成のライブで、 他にメンバーへのインタビュー、リハーサル風景なども収められている。

個人的には、アンプラグド・バージョンの「ホテル・カリフォルニア」で幕を開ける、アコースティックセットがNo.1。彼らのコーラスの素晴らしさ&ギターのうまさを存分に味合うことができる。 ドン・ヘンリーのソロ曲、「THE HEART OF THE MATTER」が特に素晴らしい。イーグルスのコーラスとアコースティックギターが、原曲の魅力を数倍にも引き上げている。

もう一つ、印象的なのは、イーグルス自身が、心からリユニオンとライブを楽しんでいるのが 伝わってくるところ。 特に、ジョー&フェルダーのギタリストコンビが、楽しそう。 難しいフレーズほどニコニコしながら弾いていたりする。

楽曲ごとにギターを交換しており、それは、「何本のギターを持っているんだ?」 と感じるほど。 彼らがいかに歌を大切にしているのかが分かるというもの。「ギターは一つのパートに過ぎない」 という考えなのだろう。

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